結婚式に会社の上司を呼ばないことはメリットでしかなかった
結婚式に上司を呼ぶかどうかで迷う方は多くいらっしゃらるのではないかと思います。
僕は昨年結婚し、式では70人ほどにご参列頂きましたが、家族・親族と親しい友人たち、会社の中でも特に仲のいい同期や先輩だけを呼び、上司は一切呼びませんでした。
僕も妻も古い体質の企業に勤めているので、周りの人たちは会社の上司を呼ぶのが当たり前のような雰囲気があり、迷いましたが最終的には2人とも意見が一致して呼ばないことにしました。
今回は選択に迷っている方の参考になればと思います。
上司を呼ばないのって非常識?
親からは会社の人を呼ぶのか聞かれた
結婚式の報告を親にした時点で、まず聞かれました。
僕の親世代(60歳ころ)の常識としては職場の人たちを呼んで式を挙げるのが普通で、あまりそうではない式のイメージがわかなったそうです。
あまり頭が固くない両家の両親でしたので、上司は呼ばないことを伝えても特に反対はされませんでしたが、なんとなく不思議そうな反応をされたのを覚えています。
会社によっては遺恨を残す?
銀行などお堅い会社に勤めている友人に聞くと、過去に結婚式で上司を呼ばなかったことで、事あるごとに「君は俺を式に呼んでくれなかったもんな~」などと嫌味を言われることがあるそうで、会社の文化によってはとても気を遣うことがあるようです。
まずは職場の気心の知れた先輩などに相談がベター
「イマドキそんなことないでしょ...」と思われるかもしれませんが、選択次第では業務上の不利益になる可能性もあるので、呼ばない意思が固まっているかどうかに関わらず、一度周りの経験者や気心知れた先輩に相談するのがベターだと思います。
僕は呼ばない意思は固めていたものの、一応先輩に聞いてみて「うちの会社はそんなに厳しくないから気にしなくていいよ。」と言ってもらえて、とても安心したのを覚えています。それに加えて上司に報告するときのアドバイスなどもくれて、心強かったです。
結論:非常識では決してないが、周囲の人の考え方は確認すべき
上司を呼ばないことは決して、 おかしいことでも非常識なことでもありません。ただし、自分の周囲にいる人たち(両家の両親や職場の常識)の考え方は一度確認しておくとよいです。同じ考えを持ってくれる人なら安心できるし、反対意見を持つ人がいれば伝え方に注意を払うなど、それなりの対応する必要があるからです。
本音では、呼びたくないよね
なにより面倒
事前に挨拶を頼んだり、妻(夫)の情報を伝えたり、交通の便を気にしたり、予定の確保に走ったり、席次にも気を遣うし、式中にも顔色を窺ったり、引出物も相応のものを用意しないといけないし。
特に好きでもないおじさんやおばさんのために面倒ごとが多くなるのがとにかく嫌で、できる限り面倒なことは避けたいなと思っていました。笑
自分たちが主役
ぶっちゃけ僕は結婚式は自分たちのためだと思っていました。ゲストのためにとか、日ごろの感謝を表すためにとか、言葉では言うことがありますが、自分たちが楽しめる式であればゲストの方も自然に楽しめると思うんですね。
なのでゲストは自分たちが好きな相手のみ呼ぶことにして、バランスを考えて数合わせで呼ぶくらいなら新郎側と新婦側のバランスが悪くなっても気にしないことにしました。
そうなると、家族と親しくしている親族、本当に仲の良い友人たちだけになり、自分たちにとって最高に楽しく好きな人たちに囲まれて幸せな時間が過ごせると思いました。結果、上司は対象から外れることになりました。
ぶっちゃけお金もかかる
上司を呼ぼうとすると、主賓として呼んだり乾杯の挨拶をしてもらったりすることになります。そうなると、行き帰りの交通費を渡したり、挨拶の御礼を包んだりする必要があります。更に遠方であれば宿泊費の手配も必要です。
一般的に上司はご祝儀を多めにくれることが多いですが、それに応じて引出物のランクを上げて対応するので結果的に大きな出費になります。
ここは気持ちの世界なので、大した差ではありませんが、好きでもない人のために出費を増やすのって...というケチな心理が僕は芽生えちゃいました。
実際に上司を呼ばない式をやってみて
困ったこと・デメリット
挨拶を誰に頼むか問題
主賓がいないということは、誰が見ても納得感のある挨拶手がいないということです。これは少し悩みました。この問題のためだけに上司を呼ぶか悩んでしまったほどです。
僕のおすすめは、仲のいい先輩に頼むことです。
新郎新婦の同期や同級生では少し締まりが足りませんし、家族・親族に頼むのも少し場違いな感が否めません。
その点、会社の先輩や大学・高校などの先輩で仲良い人であれば、新郎新婦のエピソードもあるし、少し上の立場から教訓めいた?ことを話しても違和感が小さいです。その方が既婚者であればなおいいと思います。
僕の場合は会社で入社以来仲良くさせてもらっている先輩をお呼びしていたので、その方にお任せしましたが、僕との関係に始まり妻と初めて会ったときのエピソードまで素晴らしい挨拶をしてもらいました。
上司への結婚報告が難しかった
結婚報告の際に合わせて式の予定を伝えたり、式への参加をお願いしたりするパターンが多いかと思います。一番流れがスムーズで話を持っていきやすいからです。
しかし式に呼ばない場合、結婚報告とともに「式は親族と親しい友人だけで行います」と伝えることになるので、タイミングを計るのが難しかったです。
結局僕は上司の機嫌のよさそうなタイミングを狙って、休憩時間中に話をしに行きました。結婚式準備でここが一番緊張したかもしれません。
上司がどういう反応をするか気がかりでしたが、案外「あ、そうなんだ。おめでとう。じゃあ祝電だけでも入れるから詳細教えてね。」程度で終えてくれてありがたかったです。結婚することは前々から上司の耳に入れていたので、上司側も呼ばれることを覚悟していたみたいですが、呼ばれなかったことで少しほっとしている表情も見えました。僕も休みの日に1日つぶれる上に高いご祝儀を支払って行く式が楽しいとは思えないので、それも当然だなーという気持ちでした。
よかったこと・メリット
ゲストがみんなリラックスしていた
主賓のテーブルには同じ会社の先輩や同期などが同席することが多く、僕も何回か経験がありますが、あまりはしゃぎすぎるわけにもいかず、あんまり楽しくないなというのが正直な感想でした。
主賓がいないと、どのテーブルもフラットな関係で過ごせるので、みんながリラックスしている様子がわかりました。楽しそうにしている友人たちを見て僕と妻も楽しい気分になりアットホームな式になったと思います。
とても気持ちが楽
自分にとっても緊張することが多い結婚式。挙式に始まり、ウェルカムスピーチや謝辞など、人前でしゃべることに慣れていないと負担も大きく大変です。
そんな中で主賓に不愉快な思いをさせていないか気にしたり、披露宴中に挨拶に行ったりと気を遣うことがあると、せっかくの式に気疲れしてしまいます。
僕の場合はそういった心配を全くする必要がなく、存分に楽しんでいました。最悪ゲストに何か不都合があっても許してくれる、あるいは後で冗談として話してくれるという信頼感があったのでとても気持ちが楽でした。
好きな人しかいない
上司が嫌いというわけではないのですが笑、1ミリも余計なものを入れたくありませんでした。夫婦ごとに1回きりの式ですから純度100%で楽しい式にしたいという気持ちがありました。
本当に好きな友人や家族だけ集まった式は、自分の人生のいい部分のみを抽出して蒸留して絞ってできたみたいに、本当に素敵な空間でした。
結論:上司を呼ばないことは僕の場合メリットでしかなかった
上司を呼ばないことで生まれた不利益は、式の前にすべて解決できました。しかも大した問題ではなく、取り越し苦労だったな、というのが正直な思いです。
それに対して、準備から式本番にかけての楽しさや幸せさが圧倒的に高く、本当にこの決断をしてよかったと思いました.
好きな上司であれば来てもらって祝ってもらうのはとても良いことだと思いますが、少しでも迷うようであれば上司を呼ばないことも選択肢の一つとして考えてはいかがでしょうか。